7月流れ星



星が流れた。
「な、ゾロ。今、星に願い事した?」
「は?」
「流れ星。願い事を唱えると叶うんだぞ? 知らないのか?」
「おまえはしたのかよ?」
「してねぇ。」
「・・なら、聞くな。」
「なんでだよ。特に今月は、願い事が叶いやすいんだぞ?」
「・・・そんなモノに頼らなけりゃ叶わない願いなんてねぇからな。」
「俺もだ!」
「だから、聞くなって言ってるだろ?」
「・・・・。」
ふと、沈黙が落ちる。
「・・・やっぱ、願い事する。」
「はぁ?」
ぎゅっと唇をかみ締めて、空を睨んでいるルフィに、ゾロは何気に尋ねた。
「なんだよ、急に。・・・何願い事するんだ?」
「・・・ゾロが俺にキスしますように。星、流れねえなぁ・・・」
呆れてルフィを見やって。
ゾロは小さく笑った。
「あ?」
ルフィの目を手で覆って。
そっと、その唇にキスをした。
「ゾ・・・・ロ?」
スッと東の空から。
星が流れた。





【独り言】
たまに流れるからきれいなんですよね☆ 2001.8.18.ten.





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